GCP上にRTAミラー配信環境を構築する話

ちょっとした備忘録。
RTAの並走ミラーとかをクラウド上でできそうということで
色々なサイトのノウハウをまとめた感じのものです。

■メリット
メリットとしては高性能なPCではなくても
ミラー配信ができるということだと思います。
私のPCは第3世代のRyzen5ノートPCです。
加えて回線も弱くマンション光とはいえ100Mbpsが最大です。
そんなPCでも一応、今回試した構成では12窓まではできそうな感じでした。
また、リモート接続可能なところで動作させますので仮に不備があった場合、
個人PCでは復旧できませんが、管理者間で接続するアカウントを共有しておけば
そういった復旧ができるのではと思います。

■デメリット
デメリットと思うかどうかは難しいところですが、
今回試した仮想マシンの想定コストは1時間あたり0.6ドルです。
今、大体120円/ドルですので1時間70円程度です。
それに加えて下り回線使用容量1GBあたり0.05ドルです
大体1時間あたり10GBだとしたら1時間あたり60円です。
となると1時間あたり150円くらいで考えると良いかと思います。
1日3600円、2日で7200円。新しいパソコンを用意したり、回線を整えたりというのを
考えると高いと見るか、安いと見るか微妙なところですね。
まあ、GCPの場合ですと開始から3ヶ月は無料3万クレジットがもらえますので
その範囲で色々試すことはできるかなと思います。
あと、確認中ですが、今回の構成だと24時間に1回再起動がかかります。
先月試したときは少し割高にすれば制御できたはずなのですが、
何故か今はできません。そういった意味でもし使うとしたらサブチャンネルとかで
やるのがいいかもしれませんね。

■導入について
1.GCPアカウントを取得する。

2.有料アカウントにする。(有料アカウントにしても無料配布クレジットは無くならない。)

3.プロジェクトを作成する。

4.プロジェクトにGPU作成の割当を行う。

 [IAMと管理]>[割当]で
 Committed NVIDIA T4 GPUs - asia-northeast1 を 0 から 1 に変更
  GPUs (All Regions)でフィルタリングして0から1に変更
 ちなみに依頼してから数日で反映されるらしい。

5.VMインスタンスの作成
 (1) 名前をつける
 (2) リージョン、ゾーンを設定する。
   東京(asia-northeast1)、asia-northeast1a ※ゾーンによってはGPU選択できないので注意
 (3) マシン構成
  [GPU]タブのGPUタイプを
   NVIDA Tesla T4
  マシンタイプ
   n1-standard-4→n1-standard-8 ※4だときつい8なら行けそう。
  CPUプラットフォーム
   自動
 (4) ブートディスク
  ブートディスク変更し、OSをWindows Server Windows Server 2019 Standardにする。
  ブートディスクは50GBくらい、ディスクは永続
 (5) ファイアウォール
   http,httpsを許可
 (6) その他管理
   可用化ポリシーをオンにするとお値段低めに出来る。(24時間に1回再起動発生あり)
   ただ、ミラー本番中に再起動すると溜まったもんじゃないので本番のときはオン
   (追記)どうやら今時点、可用化ポリシーオンじゃないと使えないみたい。

6.VMの起動
 (1) パスワードを発行する。初回のみ
 (2) RDPファイルをダウンロードし、RDP接続する。

7.VM初期設定
 (1) ダウンロード可能とする設定
  サーバマネージャーでIEのセキュリティ変更を行う
 (2)ドライバインストール
  参考サイトの通り、デスクトップ上のGoogle Cloud SDK Shellを打ち、
  # gsutil ls gs://nvidia-drivers-us-public/GRID
  # gsutil -m cp gs://nvidia-drivers-us-public/GRID/GRID8.0/425.31_grid_win10_server2016_64bit_international.exe %USERPROFILE%/Downloads
  を実行し、ダウンロード
  ダウンロードされた実行ファイルを管理者権限で実行し、
  # 'C:\Program Files\NVIDIA Corporation\NVSMI\nvidia-smi.exe'
  を実行して確認する。
  dxdiagを実行して確認する。
 (3)日本語化
  以下の参考サイトより日本語化を行う。
  GPU ドライバをインストールする  |  Compute Engine ドキュメント  |  Google Cloud

  色々変えたら一旦再起動する。
 (4)タイムゾーンの変更
  サーバマネージャでタイムゾーンを変更する。

8.各種ソフトウェアのダウンロード
 (1) 各種ソフトウェアをダウンロードする。
  ・Chrome
  ・Discord
  ・OBS
 (2) 各種ソフトの初期設定を行う。
  OBS、Chromeは適当なアカウントを作ったほうが良さげ

9.イメージの作成
 イメージを作成するとインスタンスを終了しても復元できる。

10.イメージからの復元
 イメージを選択し、VMインスタンスを作成する。
 このとき、VMインスタンス作成のときとは別のCPU構成とし、
 環境を復元できる。

11.課題
 Discordをどうやって組み合わせるかが課題。
 うちのリモート接続だとマイク音がリモート接続先に出力されない。
 あとはDiscord、googleドライブなどのアカウントとかの共有とかでしょうかね。

12.その他
 他、参考にさせていただいたページを下記に記します。
 □参考サイト
 やっぱりGUIが欲しい!GoogleCloudPlatformでWindows GPU環境 - ひつじ工房
 GPU ドライバをインストールする  |  Compute Engine ドキュメント  |  Google Cloud

とりあえず、こんな感じです。